事件簿005.建物検査で見つけた手抜き工事-1-

構造は雨水の浸入と並んで品確法において10年の保証が義務付けられています。
しかし悪徳業者らは未だに手抜き工事を行い、ばれたら開き直る、の繰り返しをしているのです。

欠陥1

(画像左)
基礎にフーチングがない。またその下の地盤に空洞が出来ている。

(画像右)
沈下応力を受けたことによる亀裂(断裂)の発生。

欠陥2

(画像左)
耐力壁の土台が給水管により欠損している。

(画像右)
アンカーボルトのある位置には基礎パッキンを入れなければならない。
従ってアンカーボルトがこのように見えてはいけないのだ。

欠陥3

(画像左)
アンカーボルトが柱の真下に来ることはあってはならない。
また柱の直下には基礎パッキンが無ければならない。

(画像右)
意味不明の施工だ。アンカーボルトが効いていない。

欠陥4

(画像左)
アンカーボルトがナットで止められておらず、ハンマーで無理やり曲げられている。

(画像右)
鉄筋かぶりが足りない。基礎は4cm以上必要だが、写真は3cmしかない。

欠陥5

(画像左)
鉄骨の仕口にダイヤフラムが見当たらない。また調査の結果内部にもない。
裁判には勝ったが裁判所選任の調停員がこれに気付かず数年経ってから弊社で鑑定した案件だった。

(画像右)
筋交いも金物もあるようだが、よく見ると柱と梁にビス止めがなされていない。巧妙な手抜き工事だ。