事件簿010.青森の構造欠陥雪漏れハウス-3-
また施工不良は軸組だけではない。
屋根においては隙間が存在しており何と屋根裏に雪が積もっている状況まで確認された。
依頼者がこれらの事実を知って驚いたのは言うまでもないが、元請業者側もたいへん驚いていた。この報告を受けて下請業者らが現場に集まった。工務店の社長と、カッコだけは一人前の建築家風情の代願屋だったが、終始沈黙していた。
交渉の席が設けられ、依頼者は今まで補修を要求したのに「木は生き物だ」「乾燥収縮だ」「許容範囲だ」などと、はぐらかされてきた怒りを元請業者にぶつけた。結果、元請責任で全て補修するという約定が交わされ、その後補修工事がなされた。シックハウスの要因だった合板類も全て交換に応じ、健全な資産価値を取り戻すことが出来たのだ。
この家の教訓として、ゆがみが出て隙間が開いてきたり、風が入ってくるのは建物がゆがんできたり、断熱施工が悪いという証拠だ。進行性を確認の上で弊社に連絡することが良いだろう。
欠陥6
屋根裏に雪が積もっていた。屋根の施工が悪いことが原因。
欠陥7
屋根の鉄板があらゆるところで開いてきている。
欠陥8
無落雪屋根といえば聞こえは良いが、単なる鉄板屋根だ。
欠陥9
屋根裏に結露によるカビが発生している。通気不良と断熱不良によるものだ。