事件簿014.長野がたがたハウス-3-

検査をしたところ相当な欠陥が存在していることが分かった。基礎の問題としては地盤強度の不足、鉄筋の不設置、フーチングの不足、断裂の発生。軸組の問題としては、筋交いが無い、火打ち梁が無い、通し柱が無い。また断熱材の不良なども確認され、裁判の争点は大きく変わることになった。

問題は弊社の鑑定書が出たことで、鑑定人の顔がつぶれてしまったことだった。裁判所としてはこの鑑定人に当然意見を求めたが、この鑑定人は弊社の鑑定書に意見することも出来なかった。

欠陥5

断熱材がウレタンフォームの吹きつけとなっている。実はこれが原因で隙間風の発生、更には断熱性能の欠如を引き起こしていたのだ。更に筋交いが全く入っていないのをごまかすためのパフォーマンスにもなっていた。

欠陥6

この建物は中央部に鉄骨の柱がある特殊な構造だが、通し柱や火打ちが見当たらない。
また構造計算も為されていなかった。

欠陥7

床と巾木には大きな隙間が出来ている。

欠陥8

壁もズレてきている。